今日は、「どんな言語も簡単に身に着ける方法」についてを、言語学者の方が話してくれています。いままでのものと照らし合わせながら、まとめたいと思います。
マシューさんは、20もの言語を操る言語学者。マシューさんは、言語学者、多言語を話す人、講師としての側面を持ち、だからこそ言語学習やその習得に何を要するかについて熟知していると言います。彼からすると、言語の習得することは実はとても簡単。一番の障害は、言語学習に関する誤った通説があるということ。その通説によって植えつけられた誤解を解き、言語を学ぶ近道を3つ、紹介してくれています。
間違った3つの通説
通説その1:言語を学ぶことは難しい?
「言語を学ぶことは、ただただ、難しすぎる。生まれもった言語のようにはほかの言語を話すことはできない」それ、ほんと?
厳密には、私たちは言語を持って生まれてはきません。ただ、幼少のころから囲まれてきた、もしくはどっぷりと浸かってきた言語があるだけのことなのです。
そしてそののち、人によっては流暢に話せる第二言語、第三言語を身に着けている人も少なくありません。それはなぜでしょうか?言語を覚えるのに終わりなどないからです。
「自分も学生のときにもっとやっておけばよかった」と言う人がいますが、ある研究では、子供が自分より年齢が上の人よりも言語習得が速い一方で、効果的にという意味だと、実は大人のほうが上なのです。
大人は言語習得を1度経験しているので、言語の習得のやり方(術)を既に知っているのです。
第二外国語以降、語学を身に着けるスピードがあがるというのは、このため(習得の術を知っているから)だなと思います。もう大人だからペラペラになんか無理だ、と思っていたものが、実は有利なことなのだとしたら?それって素晴らしい。
通説その2:外国語を学ぶ必要はない?
「外国語を学ぶ必要はない。」それ、ほんと?
しかし外国語を話せると、金銭的にも精神的にもメリットがあります。収入の幅が上がったりアルツハイマー予防できたり?他の言語が話せたおかげで人生の伴侶と出会えるかもしれません。英国人の10人に1人が外国人生まれの人と結婚しています。
ガーディアン誌に載った研究によると、2か国語以上話す人は、適応力に優れ、問題解決能力が高く、マルチタスクや優先順位づけが上手だということです。間違いなく現代社会で非常に重宝されるスキルです。
そんな通説あるんですね(笑)私は初めて聞きました。日本では少ないような気がしますが…。
膨大に見える単語や文法の中で、その言語の本質はどこか、本当に自分に必要な部分はどこか、見極める力が付くのだと思います。細分化し、そぎ落とし、自分に必要な部分を自ら取捨選択し学ぶことで短期間で習得するという経験をしているので、問題解決やマルチタスク、優先順位づけが上手になるのかと思います。
通説その3:習得する言語の国に住まなければならない?
「習得する言語を話す国に居住しなければならない。たとえ最初の段階であっても。」それ、ほんと?
トルコに行ったとき、7日間でトルコ語を習得することに挑戦しました。本気でやったらどれだけやれるかやってみたかったのです。でも、そんな必要はいりません。要は「近道をせよ」ということです。
留学とかしたほうが…って思っちゃいますよね。でもそんなことしないでも言語は身につきますよと。
では、その近道とは?
近道その1:Analyze the similarities,focus on similar elements
似通っている部分を分析し、そこにフォーカスする。
英語を話す人なら、他の言語に似通っている部分をたくさん知っています。私の第一言語である英語は、基本はゲルマン語ですが、他にも様々な言語から多大な影響をうけ、豊富な語彙を引き継いでおり、ラテン語、ヘブライ語、ヒンディー語などです。また始めて目にする言葉や事象の意味や成り立ちを推測するにも役立ちます。
これは、英語圏の人なら似ている部分があるかと思いますが、日本人だとちょっと当てはまらないですよね…。日本語は一番難しい言語って言われていますし、あまり「似た言語」というものがないので、これは正直当てはまらないかもしれません。ただ、英語を話せるようになれば、多言語は話せると思います。構造が似てるから。
近道その2:Keep it simple
シンプルに徹すること。易しい要素にフォーカスすると、習得が速くなります。
易しいかどうかはさておき、本質となる言葉を押さえれば結局単語って派生したものが多くて、予想できたりするからですね。易しいものから始めれば、語彙が増えるのも速いですしね。
近道その3:Keep it relevant
自分に関係のあるものだけを学ぶ。英語を話す人だからって、英語辞典に載っている単語全てを知っているわけではありません。だから目にする単語すべてを暗記しようとする必要はないわけです。自分が置かれた状況の中で、意義のあるものに集中してください。
これも共通して言われますね。完璧に覚えようとしがちですが、勉強の前に実践です。
全部を覚える必要はない。自分に関係のあるもの、自分が実践する中で必要になったものにフォーカスして学ぶこと。
語学をする人が守るべき3つのルール
言語習得にあたって、きわめて重要な要素は、時間でしょう。何年何年も終わりなく学習に時間を費やさねばと考える人がいますが、そういうことではありません。
言語を習得するのにどのくらいの時間が必要でしょう?毎日30分だけ勉強すれば、素晴らしく効果的なスタートができるとしたら?そして定期的に繰り返すほうが、より効率的に習得できます。なぜなら1-2週間に1回程度では、次に学習するときには前学んだことを忘れてしまっているからです。ですから日課として日常生活の中に組み込むようにしてください。特別な時間を創る必要はありません、
そうすれば一か月後には間違いなく新しい言語を使えるようになっているでしょう。
ここでも言ってますが、意外と1ヶ月ってキーなんですね。
20時間(1日45分を1ヶ月)である程度のことができるようになる方法
この方法では、補強が必要です。受動的な学習法と呼んでいます。
ラジオや音楽でその言語に親しむ。リズムや音楽と語彙も増える、原語の映画で親しむ。
やはり、音楽・映画は良いみたいですね。継続してその言語を日常生活に取り入れることができるわけです。ここで、語学をする人へ3つのルールの提案がされています。
【語学をする人へ3つのルール】
- 学習中の言語を使いながら生活する(読んで、書いて、話す、歌う、スマホなどを英語設定にする)⇒英語で考える!頭の中で翻訳しない9つの練習法
- 間違える(人は失敗から学ぶから)
- 楽しむ(楽しまないと、続かないです。)
最後に素敵なエールを送ってくれています。
「the more languages you know, the more people you are」
(あなたが学ぶ言葉の数だけ、あなたは違う人になれる)
私の知り合いの通訳者さんもやはり言っていました。別の言語を話すときは別の自分(キャラクター)が生まれると。私も最近、少しだけ英語のキャラクターの姿が覗いてきましたよ!ほんの少しですけどね。みなさんはどうですか?^^もっとどうよくなるかな?
まとめ
言語学者による語学を簡単に身に着ける方法をご紹介しました。3つの誤った通説の誤解を解き、語学習得の近道を教えてもらいました。
- 言語を習得することは難しい、なんてことはない。
- 外国語を学ぶ必要はない、なんてことはない
- 習得する言語の国に住まなければならない、なんてことはない。
自分の状況にあったものに絞って、シンプルミニマムに、日常生活に組み込んで、身に着けていきましょう。